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新史太閤記 司馬遼太郎(著)
新史太閤記 (上巻)
新史太閤記 (下巻)
司馬遼太郎(著)

ホップ!

ステップ!

ジャンプ!

そういう小説です。躍動感です。


下克上、立身出世は戦国時代の醍醐味ですよね。


これを最初に読んだのは20歳になるかならないかの頃でした。


「あ〜、出世する人の頭の中はこういうふうになってるんだなぁ」とすごく興味を持って読みました。


大物とは何か、人間の器とは何か、という問いに対して「はい、これが答えですよ」といわれているような気がしました。


そういう衝撃はあとになって『竜馬がゆく』を読んだときにも味わうことになりますが…。

たぶん当時は、秀吉のようになれたらいいなぁという熱〜い憧れをもって読んでいました。

でも今思えば、秀吉は秀吉らしく生きてああなったわけで、僕も結局は自分らしくが何なのかを見つけるのが一番いいってことで。なんていうか、そんなふうに思ってます。


司馬遼太郎さんの小説では、個人的に『竜馬がゆく』と並んでオススメ度ナンバー1です。

どうしてもどちらかを選べといわれれば、そうですね、僕は『竜馬がゆく』のほうを選びますけど♪
(* ̄▽ ̄*)ゞ

新史太閤記 (上巻)
新史太閤記 (下巻)
author:あーりー, category:戦国時代(豊臣秀吉の歴史小説), 06:38
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新書太閤記【11巻】 吉川英治(著)
新書太閤記〈11〉
新書太閤記〈11〉
吉川英治(著)

■もっとも長い太閤記

最終巻です。

太閤記にもいろいろありますが、この小説はおそらく、本屋に並んでいる作品の中でも、もっとも長い太閤記ではないでしょうか。

全11巻。

ここまで読んできて、秀吉と一緒にひとつの人生を歩んできたような感慨があります。


■上り坂で

秀吉がこの世に生を受けるところから、この小説ははじまりました。

でもその死までは描かれていません。

困難はいよいよ大きく、未来もいよいよ可能性に満ちている、という人生の上り坂で終わります。

とても後味のいい終わり方でした。


■逆境をおもしろがる

とんとん拍子に出世した印象のある秀吉ですが、その実、信長に仕えてからでも「逆境なしという年は一年もない」というほど、苦難の連続でした。

秀吉は壁にぶち当たっても腐りません。

物事がうまく進まない現状そのものを面白がって、笑います。

「逆境おもしろし」と、敢然と立ち向かえる心の余裕があります。

自分にできるだろうか、と思うんです。

逆境を面白がる心の余裕は大切だとわかっていても、実際に自分がそうなったときにどれだけ心から笑えるか。

できないかもしれません。いや、たぶんできません。でも、たぶんできない、と考えるキッカケになっただけでも、この小説を読んで良かったと思います。

たぶんできない。できないかもしれない。でも…。

と考えることがまず第一歩だとすれば、うまくすれば第二歩があるかもしれません。

そのうち何歩か進むうちに、「たぶんできない」が、もしかすると「できるかもしれない」に変わるかもしれません。

そのためにもまずは第一歩。

たぶんできない、と自分を見つめることからスタートできれば、と思うんです。


■スタートはどこでもいい

秀吉はいつでも地に足をつけて前に進んできました。

おおげさな夢を語らず、ただ目の前のやるべきことに集中して歩いてきました。

地に足をつけるというのは、まずは等身大の自分を受け入れることだと教えられた気がします。

だからスタートは、たぶんできない、でもいいんだと思います。

第一歩、第二歩と進んでいけるのであれば、スタートはどこでもいいのかもしれません。

貧農の子からスタートして天下をとった秀吉の人生がその証拠ということで、胸に刻んでおきます。
新書太閤記〈11〉

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author:あーりー, category:戦国時代(豊臣秀吉の歴史小説), 17:26
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新書太閤記【10巻】 吉川英治(著)
新書太閤記〈10〉
新書太閤記〈10〉
吉川英治(著)

■人はなぜ戦争するのか

明智光秀をやぶり、柴田勝家を葬った秀吉。

次の対戦相手は徳川家康です。

吉川英治さんはここで興味深いことを書いています。なぜ人は戦争するのか、ということです。


■誰が戦争を望んでるのか

指導者は皆、平和を約束します。

武士は皆、殺し合いの悲惨さを知っています。

庶民は皆、戦争を恐れています。

それなのに人は戦争をします。

一体なぜなのか。

吉川英治さんのは次のようにいいます…


■戦争をする者の正体

戦争は個人がするのではない。「人間の結合したもの」がやる。

人間は個人個人では平和を求めている。

しかし群れをなせば、世の中は人間の意志だけでは動かなくなる。

「世の中が人間意志だけでうごいて来たとおもうのは人間の錯覚」で、じつはそれ以外の大きな力が作用している。

つまり、

人間が時代を動かしているように見えてじつはそうではない。

「人間もまた、太陽、月、星のごとき宇宙循環に約された運命」によって動かされている。

ということのようです。


■時代の代表者

秀吉や家康など、時代の代表者となった人間は、もう一個人ではなくて「無数の人間意志や宇宙意志」を融合した存在だといいます。


■英雄は道具なのか

もっといってしまえば、ときの英雄は「無数の人間意志や宇宙意志」の道具ということにならないでしょうか。

「無数の人間意志や宇宙意志」は、英雄を利用して、人間世界を自在に作り変えていく。

英雄はそのための道具です。

これはトルストイが『戦争と平和』で言っていたことと似ているのかもしれないと思いました。

英雄が時代を作るのではなく、逆に、時代のうねりが英雄個人をたまたまひとつのシンボルとして利用し、歴史をつくっていく…


■平和は来ない

個人としての人間は、平和を望みます。

でも世の中は個人個人の意志とは別の方向に流れていきます。

そうであれば「平和はいつも遠いようだ」と吉川英治さんは書いています。
新書太閤記〈10〉

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author:あーりー, category:戦国時代(豊臣秀吉の歴史小説), 17:00
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