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竜馬がゆく 司馬遼太郎(著)
竜馬がゆく〈1〉
竜馬がゆく〈1〉
司馬遼太郎(著)

幕末小説の金字塔とも最高傑作ともいわれる作品です。ホントそう思います。

主人公の竜馬は剣の達人でありながら決して人を斬りません。斬り合いになったら逃げます。フットワークの軽さは一流です。頭のフットワークも縦横無尽。固定観念にとらわれるということがありません。

この小説の魅力は、竜馬が次々と既成概念を破壊していく爽快感です。

彼は一介の浪人でありながら歴史の舞台にさっそうと登場し、幕府や雄藩を相手に「薩長同盟」「船中八策」「大政奉還」など歴史的な大政策を次々と打ち出して、明治への扉を押し広げます。痛快です。

◇竜馬は何をした人か

坂本竜馬って何をした人? と聞かれても、なかなかひと言でいい表せないのは、竜馬の人生がとんでもなく独創的だったからです。

「一つの概念をしゃべるとき、その内容か表現に独創性がなければ男子は沈黙しているべきだ」と竜馬は考えました。

日本で最初に新婚旅行に出掛けたのは竜馬だといわれています。日本で最初の社長も竜馬です。

武士であり、商人であり、革命家でもあった竜馬は、独創的な夢を抱き、誰も歩んだことのない人生を歩みました。

◇人は何のために生きるのか

ある夕食どき、酒を飲みながらの雑談で竜馬は言います。

「人間はなんのために生きちょるか知っちょるか。事をなすためじゃ。ただし、事をなすにあたっては、人の真似をしちゃいかん。(中略)釈迦も孔子も、シナ歴朝の創業の帝王も、みな先例のない独創の道を歩いた」

またこうも言います。

「人の一生というのは、たかが五十年そこそこである。いったん志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない」

◇もしも夢が叶わなかったら

とはいっても、夢破れたときはどうするのか。竜馬はいいます。

「たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」

これを聞くと、竜馬には夢が破れるという発想がないことがわかります。夢を追いかけて追いかけて、命数が尽きればそこで死ぬ。それだけです。

死ぬときに夢のほうを向いて倒れれば、それはただ人生が足りなかったというだけのことです。夢が破れたことにはなりません。

事をなすためにもらった命。これを思い切りよく使い切って死んでいこう、そんな気概が感じられます。

日本は坂本竜馬を生んだ国です。かつてこの国には竜馬がいた、というそのことだけでも、僕は日本人であることを誇りに思います。

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author:あーりー, category:幕末明治(坂本竜馬の歴史小説), 22:23
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