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絶海にあらず(下) 第9章 海霧
絶海にあらず 下 (2) (中公文庫 き 17-9)
絶海にあらず 下 (2) (中公文庫 き 17-9)
北方 謙三(著)

「交易」という言葉に、何ともいえないパワーを感じます。

物をA地点からB地点に運ぶことで、運んだ者も運ばれた者も豊かになる、というのが、なんだか魔法のような気がして。面白いんです。


藤原純友も「第9章 海霧」では、交易の夢を大いに語っています。

「俺が考えているのは、海運だ。京とはいわず、物をどこへでも運ぶ。そういうことをやりたい。」

さらに、

「伊予に、水運の一大拠点を作る。」

という野望を持っています。

すでに純友は役人の仕事とは別に、商いによってかなりの富を蓄えています。役人の仕事を失っても生きていけるだけの人脈、部下、船、土地を手に入れました。

それが、ある人たちにとっては脅威にもなります。


経済ですね。経済の話です。藤原純友は瀬戸内海で反乱を起こした人として教科書に載っていますけど、そこにはやっぱり経済の事情が絡んでいるんですね。

平安時代の瀬戸内海を中心とした政治・経済。そして世の中の仕組み。

そういったものが自然と頭に入ってくる小説です。
author:あーりー, category:平安鎌倉(藤原純友の歴史小説), 20:59
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