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絶海にあらず(下) 第13章 無窮
絶海にあらず 下 (2) (中公文庫 き 17-9)
絶海にあらず 下 (2) (中公文庫 き 17-9)
北方 謙三(著)

純友が酒と女に溺れています。

ただ純友自身の言葉を借りれば、

「浸ってもいないし、溺れてもおらん。酒は飲む。女は抱く。それだけのことだ」

となります。


反乱軍のリーダーという重責が、かなりのプレッシャーになっているようです。

これまでのさっそうとした純友のイメージとは少し違いますが、こういうのも人間らしくていいですね。

完璧よりも、少しくらい弱さがあったほうが好感が持てます。

僕はブルース・リーよりもジャッキー・チェンを見て育った世代なので、とくにそう思うのかも知れません。

純友もジャッキー・チェンと同じで、決めるところは決めます。普段は飲んでばかりいても、いざとなると部下への指示は適切ですし、海戦になればしゃんとしています。

酒の飲みすぎで船によって吐いたりもしていますが。


僕は反乱を起こしたことがないのでよく分からないんですが、反乱は下準備が大切なんですね。

ただ兵を挙げればいいというものではないようです。

純友などはかえって、京都に進撃しようとする仲間を解散させたりしています。

そういえば龍馬も、江戸幕府から見れば大反逆者でしたが、兵を挙げて暴れまわることはしませんでしたね。寺田屋ではちょっと暴れまわりましたけどね。って、あれは正当防衛で。

純友の反乱は、まず経済の戦いから始まります。物流と物価をめぐる争いです。

そこから徐々に、海戦へと移行していきます。

「反乱を起こすぞ!」
「おー!」

で、すぐにドンパチを始めないところがリアルでいいですね。
author:あーりー, category:平安鎌倉(藤原純友の歴史小説), 17:38
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