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『風林火山』 井上 靖(著)
風林火山 (新潮文庫)
風林火山 (新潮文庫)
井上 靖(著)

読み終えた時、なんだか分からないけど胸がビリビリ震えました。

心臓を神様に握りつぶされたような、悶え、高ぶり、感動です。

<あらすじ>

今川家への仕官を望みながら9年間も叶わずにいた山本勘助。

彼は今川家を見限り、ある計略によって甲斐・武田家への仕官を果たします。

勘助は持ち前の智謀で若き当主・武田晴信(信玄)を助け、新参者ながら存在感を増していきます。

さらに勘助は、晴信の側室・由布姫と、2人の間に生まれた子・四郎勝頼を守り、武田家を盛りたてていきますが。。。

やがて勘助の前に、越後の天才・上杉謙信が立ちはだかります。

<感想>

はじめは山本勘助の不思議な境遇や切れ味抜群の頭脳に惹かれて読んでいました。

でもその後、すぐに信玄の魅力も感じるようになりました。

この小説を読んで、勘助はもちろんですが、信玄も好きになりました。

老将・山本勘助と、青年武将・武田信玄。素敵なコンビですね。

はじめは勘助が付いていないと危なっかしいとも思えた信玄ですが、武将としても人間としても成長していきます。

いざ決断となると、胸がすくような英断をさらりとやってのけます。

ときどきやんちゃなことをして勘助を困らせたりもしますが、信玄は勘助のことが好きですし、すごく大切に思っています。

信玄は軍議の席では「いつも勘助をいたわりかばって」います。「これまであらゆる辛酸を嘗めて生きて来た」勘助に、「花を持たせた」いと思っているんです。

もちろん勘助も信玄を愛しています。信玄の存在は勘助にとって「唯一つの、美しい壮大な夢」なんです。

この2人の最大の強敵が、越後の上杉謙信です。

ラストの川中島の戦いは、すごく良かった!

ここで描かれているのは、歴史上全部で5回あった川中島の戦いの中でも、最大の激戦となった第四次合戦ですね。

信玄は上杉謙信の神がかり的な戦術によって大ピンチに陥り、弟の信繁を失います。

武田軍の作戦を立てたのは勘助です。勘助は責任を感じます。

しかし信玄は勘助の作戦の不首尾を一切責めることなく、それどころか、さりげなく勘助をかばいます。

命の危険を前にして、微動だにしない信玄。

勘助がこれまで見て来たどんな信玄よりも立派な信玄がそこにはいました。

また、

武田家の中にも派閥のようなものがあって、日頃は対立もしていました。それが信玄を守るという共通の目的のために命をかける姿にも感動しました。

『風林火山』を読みながら読書日記を書いていました。よろしければこちらもご覧ください。
『風林火山』読書日記1
『風林火山』読書日記2
『風林火山』読書日記3
『風林火山』読書日記4
『風林火山』読書日記5
『風林火山』読書日記6
author:あーりー, category:戦国時代(山本勘助の歴史小説), 10:34
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