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歳月 司馬遼太郎(著)
歳月〈上〉 歳月〈下〉
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司馬遼太郎(著)

●あらすじ

主人公の江藤新平は幕末から明治にかけての政治家で、じつに危なっかしい生き方をした人物です。

彼は九州・佐賀藩の人間です。幕末の風雲を観察するため、脱藩という大罪を犯して京にのぼり、若き日の桂小五郎(のちの木戸孝允)や伊藤俊輔(のちの伊藤博文)と会います。

幕末の京都には、全国から優秀な人材が集まっていました。しかし江藤は思います。「この江藤新平に及ぶものはおらぬ」

彼は佐賀藩に戻ることにします。伊藤俊輔は止めます。一度脱藩した身である以上、佐賀に戻れば死が待っています。それでも江藤は帰るといいます。

彼の緻密な頭脳はある秘策をもっていました。一世一代の賭博を演じて権力の座へ近づこうというのです。

その秘策によって死罪を免れた江藤は、やがて明治新政府の参議として活躍します。しかし、悲劇的な最後が待っていました。

●感想

じつに危なっかしい生き方をしたと書きましたが、これはあくまで僕のような凡人から見た感想で、江藤にとっては当たり前の生き方だったのだと思います。

江藤はとても頭のいい男です。絶体絶命の中にも希望を見つけます。むしろ虎穴に入って大きく飛躍することを望みます。

「江藤新平、あれはおどろいた才物だよ」

とは、勝海舟の言葉です。あまり人を褒めない勝がこうまで言っているわけですが、つづきがあります。

「ピリピリしておって、じつにあぶないよ」

江藤は傑物でした。情熱の使い方が凡人とは違っていました。彼のやり方は、彼だからこそできたことだと思います。

その一生は、中途半端ということがないクッキリとした人生だったような気がします。でも鋭利な頭脳が、最後は自身を傷つける凶器になりました。

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author:あーりー, category:幕末明治(江藤新平の歴史小説), 08:00
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