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宮本武蔵 武者小路実篤(著)
七人の武蔵 (角川文庫)
七人の武蔵 (角川文庫)

7人の作家が7通りの武蔵を描いた短編集。

その5作品目が武者小路実篤の『宮本武蔵』です。

これもまた独特の武蔵でした。

武蔵が友人を相手にこれまでの戦歴を語るという内容です。まず感じたのは、武蔵のしゃべり方がどこか現代風だということ。「トリック」というカタカナも飛び出します。

武蔵が語る内容も、飾らないざっくばらんなものでした。

「俺には、勝てる自信が無かった」
「俺はこの人には及ばないと、思った」
「だから(中略)試合はしなかった」

と。

強そうな人との決闘は避けていたことをぶっちゃけます。

また佐々木小次郎と戦う気になった理由についても、面白かったです。

武蔵は吉岡一門を破った後、数年はちやほやされました。でも江戸では名の知れた人との試合を避けていたため、武蔵の実力に疑問を持つ人々が増えてきました。それで佐々木小次郎と戦う気になったのだそうです。

「あいつこそいい迷惑だった」と武蔵は語ります。こんな武蔵もいいですね。

author:あーりー, category:江戸時代(宮本武蔵の歴史小説), 16:45
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人形武蔵 光瀬龍(著)
七人の武蔵 (角川文庫)
七人の武蔵 (角川文庫)

7人の作家が7通りの武蔵を描いた短編集。

4作品目は光瀬龍の『人形武蔵』。

冒頭から惹かれます。「それは武蔵にとって、生涯忘れられない恐ろしい体験だった」

これも異色の武蔵で面白いですね。ホラー仕立てです。こんな武蔵があるとは。
author:あーりー, category:江戸時代(宮本武蔵の歴史小説), 11:02
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宮本武蔵の女 山岡荘八(著)
七人の武蔵 (角川文庫)
七人の武蔵 (角川文庫)

7人の作家が7通りの武蔵を描いた短編集です。

3作品目に山岡荘八の『宮本武蔵の女』が収められています。

晩年の武蔵と女性の物語。武蔵はかなり頑固で、周囲に「たわけ者ッ!」と怒鳴り散らします。

そんな武蔵が一人の女性と出会います。このとき武蔵は60歳前後。女性は30歳過ぎ。女性は「六十二年の武蔵の生涯を飾る花」となります。

女性と武蔵が睦まじい仲になっていく場面は新鮮でした。剣豪の武蔵とは別の武蔵。頑固で照れ屋でキュートな武蔵もいいですね。ほのぼの。

でも、ほのぼのしていた分、クライマックスの悲劇的な急展開はショックでした。

宮本武蔵の墓は3つあります。そのうちの一つには、武蔵の戒名にならんで、女性の戒名が「妻女の扱い」で刻まれているそうです。
author:あーりー, category:江戸時代(宮本武蔵の歴史小説), 10:29
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