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秀吉と謙信 雪を見て酒を飲む
天地人〈上〉
天地人〈上〉
火坂 雅志(著)

読書日記。第3章まで読んだ感想です。

上杉謙信と織田信長の関係に重要な動きがあったり、兼続が日ごろの慎みも忘れて謙信に思いのたけをぶちまけるなど、注目の展開がありました。

そんな“動”の場面が多い中でひときわ輝いていたのが、謙信が一人で酒を飲む“静”の場面です。

謙信の酒の飲み方は、こんなふうに表現されています。

「ただ独り、しずかに花を愛で、月を眺め、降る雪を友として杯をかたむける」

雪と酒。

この組み合わせ、なんだかいいですよね。

このシーンを読んでふと、1996年のNHK大河ドラマ『秀吉』を思い出しました。

雪が静かに降る広い庭を眺めながら、女の人が秀吉に「飲みなはれ。雪見て酔いなはれ」という、たしかそんな場面があったんです。

大河ドラマ『秀吉』の中で、他のどんな場面よりも印象に残っています。


戦国時代には汗臭い魅力もたくさんありますが、雪を見ながら酒を飲むシーンは、蒸し暑い部屋にすっと涼風が吹きこんできたようなやさしさがあって好きです。

『天地人』の感想はコチラにまとめてあります。
author:あーりー, category:戦国時代(直江兼続の歴史小説), 16:18
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直江兼続が謙信を否定 「謙信はもう古い」
天地人〈上〉
天地人〈上〉
火坂 雅志(著)

第1章を読み終えた感想です。

天正4(1576)年の夏。武田信玄はすでに死に、織田信長は京に君臨し、上杉謙信はいまだ健在という時代です。

主人公の樋口兼続(のちの直江兼続)は、上杉家の「絶対的なカリスマ」である上杉謙信を尊敬しつつも、謙信のやり方では「激しく変化する世の流れに、もはやついていけぬ」と考え、「謙信にはなしえない、兼続自身の方法論」を模索しています。

川中島の古戦場を見に来たのも、そのヒントを探すためでした。

長年、上杉と武田が川中島で牽制し合っている間に、「信長はするすると西へ兵をすすめ、京に旗を立てて」しまいました。

17歳の兼続は「川中島の合戦は無駄であった」と思っています。自分なら「時と兵力を浪費せず、まっすぐ京をめざした」と。

兼続は謙信のことが好きです。

好きですが、謙信という「絶対的なカリスマ」を乗り越えて、自分のやり方を見つけようとしているんですね。

謙信が「生涯不犯をつらぬいた」のに対し、兼続は巫女を相手に「生身の若い男と女」になります。

これも“謙信とは違う”兼続の生き方を暗示しているように思えました。

『天地人』の感想はコチラにまとめてあります。
author:あーりー, category:戦国時代(直江兼続の歴史小説), 02:43
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17歳の直江兼続が川中島を振り返る
天地人〈上〉
天地人〈上〉
火坂 雅志(著)

歴史小説の読書日記です。

風林火山』を読み終わったので、次は『天地人』にしようと思います。

『天地人』は上杉家の智将・直江兼続を描いた火坂雅志の小説で、2009年NHK大河ドラマの原作にもなってますよね。

『風林火山』から『天地人』は、読む順番としてはいい流れかもしれません。

というのも、

『風林火山』は1561年の第4次川中島合戦のところで終わりました。

それに対して、

今読んでいる『天地人』は、その15年後から始まります。

17歳の直江兼続が妻女山にのぼり、激戦の舞台となった土地を見下ろして、歴史を振り返ります。

妻女山。海津城。八幡原。

どれもつい昨日まで読んでいた『風林火山』のクライマックスで目にした言葉です。

そうか、あの戦いはもう15年も前のことなんだ、

と、つい直江兼続と同化して歴史を振り返ってしまいました。

『天地人』の感想はコチラにまとめてあります。
author:あーりー, category:戦国時代(直江兼続の歴史小説), 18:32
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